この手順が必要なのは、公開データや公式サイトのスクリーンショットを使ったり、ダウンロードしたデータをもとに情報を発信したい人なんです。
つまり、データを二次利用する場合ですね。
反対に、公開データを自分だけで見るという人は、この手順は必要ありません。
【ポイント】
- 公開データや公式サイトのスクリーンショットを使ったり、ダウンロードしたデータをもとに記事や資料を作る場合は、著作権や利用ルールの確認が必要です。
👉 これは「データの二次利用」にあたります。 - 公開データを自分だけで閲覧して学ぶだけなら、著作権を心配する必要はありません。➡【2. がん登録データの取得方法】へお進みください。
1.1【著作権をチェックする理由は?】
誰かが作ったものは、その誰かが時間をかけて努力や苦悩を重ねた結果です。その「誰か」を「ご自分」に置き換えてください。すると、一番理解しやすいのではないでしょうか。文字を変換すると、こうなります。
「自分」が作ったものは、「自分」が時間をかけて努力や苦悩を重ねた結果です。
当然のことですが、自分の作り上げた作品には、自分に権利があり、また責任が伴います。
著作権とは、自分が作り出した著作物における権利です。つまり、私のものは私のもの、です。無断でコピーされない権利でもあり、インターネットで複製利用されない権利です。ご自身の作品を誰かが使っていたら、「なんで使ってるの?」ってなりますよね?
1.2【がん統計データで注意する著作権は?】
現在利用できるがんについての公開データは、国立がん研究センターが運営する「がん情報サービス」のサイト内にあります。著作権について書いてありますので、注意して一緒に見ていきましょう。
著作権について書いてある場所
著作権について書いてある場所は、著作権について:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]です。読んでみると、「1.コンテンツの利用について」の中に「利用申し込み手続きは不要」と書いてあります。ただし、利用できない場合があるようです。一緒に見てみましょう。
解説
国立がん研究センターが公開しているデータは、全国にある病院および診療所から診療データを集約したものです。その診療データのことを、「全国がん登録」または「院内がん登録」といいます。これらの違いについては【0. がんの情報とは】にて説明しています。
がんについての公開データは、多くの人を介して集めたデータです。その多くの人は、多くの勉強時間を経て得た知識で登録作業をします。正しく丁寧に登録したデータです。それを国立がん研究センターは公開し、著作物として正しく利用されるように守っています。
公開データ=コンテンツが、人と人を介して間違った理解を導かないよう守られています。

利用するために守る7つの要件
「利用できない場合」です。①から⑦の項目に1つでも該当する場合、コンテンツを利用することができません。
- 科学的根拠や医学的なコンセンサスに基づかない情報を提供する
- 内容を改変して利用する
- 意味を取り違えることにつながるような部分的な利用をする
- 出典に「国立がん研究センターがん情報サービス」と明記していない
- 出典元に許諾を得ずに「出典元の記載」がある文章や図表を利用する
- がん情報サービス事務局に許諾を得ずに「無断転載禁止」の記載がある文章や図表を利用する
- 「転載禁止」の記載がある文章や図表を利用する
大切なポイント7つですので、しっかり守って利用しましょう。

1.3【ダウンロードデータの著作権】
実際、集計表をダウンロードする画面で確認していきましょう。「1.コンテンツの利用について」の最後に「関連情報」として「集計表ダウンロード(がん統計サイト)」のリンクがあります。①のリンクです。

⓵のリンクをクリックしますと、「集計表ダウンロード」というページに移行し、いくつかのデータを取得することができます。

「データソース・出典・利用の際のルール」と書いてあるバー(黄色の部分)をクリックすると、バーの下に表示が増えます。下図のようになります。

「データソース」、「出典」、「利用の際のルール」が表示されました。「利用の際のルール」として、上記出典を明記してくださいと書いてあります。和文で出典を記載する場合、「国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)」と書きましょう。
【まとめ】
- がん情報は国立がん研究センターの「がん情報サービス」で入手可能
- 全国がん登録は信頼できる情報のもとになっている
- がん登録には全国がん登録・院内がん登録・臓器がん登録がある
続きは【2. がん登録データの取得方法】をご覧ください。




